香咲ハルミとパーソナルデザイン【5】

香咲ハルミとパーソナルデザイン【4】のつづきです。

当時のデザイン診断の講座内容

さて、その後まもなく、私、香咲ハルミはイメージ
コンサルタントになるべく養成講座を受けることになります。

もちろん、デザイン診断に関する疑問だけで受講したわけ
というではないのですが、そこの経緯についてはテーマと
違う話ですので、またの機会に。

簡単に当時の講座内容をふり返りますと、デザイン診断の
くわしい手法などは何も教わることがないというのが、
実情でした。

いくつかのタイプの絵を見せられ、それぞれ簡単な説明が
あっただけ――いえ、実際、本当に、デザインに関する
授業内容はこれだけだったんです。

それも、背の高い人は背の高いタイプのグループへ、
背の低い人は背の低いタイプのグループへ……
といったような感じの単純なもの。

当時の私は、「うーん、プロ養成でも、こんな程度の
内容しかないのかしら……」
とガッカリはしたのですが、
「まあ、これで回っているというなら、こんな感じで
いいんでしょう」
とシンプルに受け取ることにしたのでした。

ですが、プロになって、実際にお客さまのデザインを
診断するようになると、かねてからの疑問が大きく
ふくれあがっていくことになったのです。

まず、最初に気づいたのは、背の低い人は背の低い
グループへ、などといった単純な基準だけでは
判断できないということ。

背の低い人のなかにも、背の高い人の入るタイプを
当てはめたほうがステキになる人も多いし、
背の高い人でも、背の低い人のタイプの方が
ステキになることもありました。

もちろん――
身長以外にも、体格(骨格)・顔立ち・
雰囲気、など……さまざまな要素を見逃さずに
トータルで見る技術――

これが、本当のデザイン診断なのだと、数多くの受診者に
向き合っていくうちに思い知らされました。

さらに、もっと大事なことに気づかされたのは、
「似合うデザイン」と「似合う色=パーソナルカラー」は、
同じくらい大事なものであるということ。

「似合うデザイン」が欠けていては、いくら「似合う色」を
使ってもチグハグになってしまいますし、逆にいくら
「似合うデザイン」を使っても「色」を外していては、
「顔色の悪い人」のままです。

まさに、パーソナルカラーとパーソナルデザインは車の両輪。
どちらが欠けても、前へは進めない対等な「魔力」を
持つものと言えます。

デザイン診断は、私の友人たちが受けたような
「軽いあつかい」で流されていいようなものではない
と、今ははっきりと言えます。

こうして、コンサルティングの現場で診断技術を
鍛(きた)えあげられた私は、のちにこの複雑な技術へと
進化させていったデザイン診断を
「パーソナルデザイン診断」
と名づけ、ベストカラーコムの提供する現在の
パーソナルデザイン診断技術ができあがっていったのです。

【6】につづく

香咲ハルミとパーソナルデザイン【4】

香咲ハルミとパーソナルデザイン【3】のつづきです。

友人2は派手にして逆に地味に――

もうひとりの友人は、派手めでシャープなファッションが似合うと診断されていました。

でも、彼女がゴージャスで個性的なファッションにすると、顔が服や小物に負けて、かえってやり過ぎているように見えてしまうようになっていました。

派手な服を着て「ハデな人」になるならまだしも、逆に「地味な人が無理している」ようにしか見えないのですから、なおさら、かわいそうでした。

さすがにほっておけなかった私は、
「あなたは、もっとさっぱりとカジュアルな感じ(ベストカラーコムの診断でいうところの「ナチュラル」に当たるもの)が良いのでは」
というような内容のことを告げました。

実際に、さり気ないスラッとしたパンツとシャツを着せると、清潔感のある美しい人に変貌(へんぼう)し、本人もびっくりしていました。

地味な自分がキライだった彼女――
だから、ファッショナブルなものが良いと言われて内心、喜んでいたのですが、本当は地味なのではなく、スラッとしたカジュアルなカッコ良さを持つ女性だったのです。

元がさわやかな人が、派手めにするとやりすぎになることを、件(くだん)のコンサルタントさんは見抜けなかったわけですね。

かくして、ふたりの友人は、私のアドバイスに強く喜んでくれたわけですが、もちろん、「それでよかったね」で終わらせるわけにはいきません。

後日、この件について、診断してくれたコンサルタントにたずねてみました。

返答は「そんなものは適当で良い」みたいなもの。
「やはり、デザイン診断のあつかいが軽い」
と感じた香咲でした。

でも、誤診されていた友人ふたりも、ちゃんとしたデザイン・タイプに似合うファッションに変えれば、ステキにイメージアップしていましたので、デザイン診断のすごさは無視できないものでした。

なのに、こんなすごい力のあるデザイン診断が、コンサルタントの間で軽くあつかわれているのはなぜだろう、と不思議でした。

そのような思いもあって(他にも理由はありましたが)、自分がイメージコンサルタントになって真実をつかんでいこうと、決心するにいたったのですが――

そのコンサルタント養成講座にて、
デザイン診断が軽くあつかわれている理由
を知ることになったのです。

【5】につづく

香咲ハルミとパーソナルデザイン【3】

香咲ハルミとパーソナルデザイン【2】のつづきです。

私とデザイン診断の出会い

初めて受けたデザイン診断――

といっても、私自身はどんな形や模様のものを選べばいいのか、
感覚的にわかっていましたし、ちゃんと自分に似合う少し
変わったデザインのものを使っていました。

ただし、「色」のほうは大まちがいなものを使ってたようで、
パーソナルカラーに合うものに変えるとすぐに周囲の反応が
良くなって、コンサルティングを受けたことに大満足
することになったのでした。

さて――

私がイメージコンサルティングを受けたのは、
もう25年以上前のこと。

日本にイメージコンサルティングを持ち込んだ人の
弟子にあたるコンサルタントから、3人の友人と一緒に
受診しました。

さすがに、“当時の”本家本元。
パーソナルカラー診断の結果は、納得できるものでした。

問題は、デザイン診断のほう。

私と友人ひとりの診断結果は納得できるものでしたが、
あとのふたりの診断結果には違和感を受けました。

(なお、そこでおこなわれているものは『デザイン診断』という
名前ではありません。ここでは、仮にデザイン診断と書いています)

友人1はコスプレおばさんに――

ひとりは、身長が高くないので、かわいいものが似合うタイプ
(ベストカラーコムの診断でいえば「キュート」に当たるような
タイプ)と診断されました。

でも、彼女がかわいい柄や形の服・アクセサリーを使うと、
とたんに若作りしているオバさんみたいになってしまいました。

その、スキッとした知的な顔立ちが、かわいいものや変わった
デザインのものとバランスが合わなかったわけです。

すっかり、子供のコスプレをしているオバさんみたいに
なってしまった彼女に、私は言いました。

「あなたは上品で知的な顔立ちと雰囲気をしているのだから、
それを活かすデザインのほうが合うと思いますよ」

ベストカラーコムの診断方法で言えば、「グレース」タイプに
当たると、私は判断したわけです。

実際、彼女が上品なよそおいに変えると、「大人のステキな女性」
へと大きく変化し、本人も私のアドバイスに喜んでくれました。

【4】につづく

香咲ハルミとパーソナルデザイン【2】

香咲ハルミとパーソナルデザイン【1】のつづきです。

デザイン診断の不遇な歴史

似合う形や模様を判断するデザイン診断。
このデザイン診断は、数十年前、イメージコンサルティングが
日本に入って来たときには、すでに存在してしました。
半世紀近い歴史があるということですね。

ただし、当時の診断は、パーソナルデザインという
名前ではありませんでしたし、内容もちょっと違います。

しかも、この頃のデザイン診断は、パーソナルカラー診断の
オマケみたいなものといったあつかいで、
似合うデザインを伝える側であるコンサルタントたちの
力量が成熟しているとは言えない状況でした。

当然、具体的な診断や細かなアドバイスができるはずもなく、
また診断方法も身長の差や雰囲気で、なんとなく簡単に
結論を出す、といった程度のものだったのです。

そのため、受診した人も「これがあなたの似合うデザインです」
と言われても深く理解するのはむずかしく、
ほとんどの人が、自分の似合うデザインの服装を
実践することができない状態が続きました。

自分に似合うデザインを自分のセンスで選ぶことのできる人
だけが、診断後にステキに変身できていた、という始末。

これでは、デザイン診断の発展もままならず、結果、
何十年もの間、デザイン診断はパーソナルカラー診断の
影に隠れてしまうことになったのです。

そんな頃、私、香咲ハルミもイメージコンサルティングに
出会い、パーソナルカラーと、そして、似合うデザインの
診断を知ることになります。

初めて受けたコンサルティングで、パーソナルカラーの
すごさを理解できましたが、それと比較して、
「デザイン診断もすごいのに、なんだか、
あつかいが軽い」

と感じたのでした。

 

【3】につづく

香咲ハルミとパーソナルデザイン【1】

パーソナルデザイン診断

まえがき

私、香咲ハルミはイメージコンサルタントです。

パーソナルカラーとパーソナルデザインを駆使して、
あなたのステキな個性をいかす方法を伝えるのが仕事。

 

ただ、このブログのタイトルには、あえて
「似合うデザインを知らないとあなたは変われない」
という、ちょっとパーソナルデザイン寄りのタイトルをつけました
(しかも、ちょっと刺激的)。

「似合うデザイン」であるパーソナルデザインの重要性を
もっとお伝えしたいな、という思いがあったからです。

 

似合う色を表すパーソナルカラーは、「色の違い」だけを
見ていれば良いので、とてもわかりやすく、印象に残りやすいです。

反面、パーソナルデザインは、「デザイン」と一言で言っても
その内容は、幅広い部分を見ていくものです。

服の形、生地の種類、模様……さらには、その人の体の動かし方、
などなど……、パーソナルカラーよりも、ちょっと複雑です。

それだけに、パーソナルデザインの診断はパーソナルカラーを
診断する時よりも、コンサルタントに「技術」が必要です。

circleちなみに、パーソナルデザイン診断と各タイプの名前は、
当社ベストカラーコムのオリジナルです。

ですが、すでに当社(と、当社の養成講座の卒業者)
とは無関係のコンサルタントのなかにも、この名称を
使用している人が出てきています。

名前だけでなく、「技術」もしっかり“盗んで”くれれば
歓迎するのですが……。

というわけで、奥のと~っても深いパーソナルデザインについて、
イメージコンサルタントである私、香咲ハルミが、
「どのようにパーソナルデザインと出会ったのか」
から
「パーソナルデザインについてどう考えているのか」
などを何回かに渡ってお伝えしたい、と思います。

国立西洋美術館の指輪展【2】

postcard

エントランスのショップには、今回の収蔵品の画像を集めた
本や、天然石のアクセサリーなどがありました。

その中でも一番興味を引いたのが3Dのポストカードで、
カードを上下左右に動かすと、美しい指輪が立体的に
浮かびあがるものです。

1950年ごろのダイヤ・ルビー・プラチナで細工された、
ランバート・ブロスのカクテルリングのカードを、
思わず手にとってレジへ……。

スタジオのどこかに飾りたいと思います。

 

今回見た素晴らしい指輪やドレスは、本来、
身分の高い人や権力者、富裕層というごく一部の人の
ものだったでしょうが、今では、一般の人たちにも、
アクセサリーを楽しめる時代が来ています。

ちょっと大げさかもしれませんが、
現代までの人類の進化のおかげで、私たちも
ファッションを気軽に楽しめるようになっているのは、
本当に幸せなことなんですよね。